派遣社員と契約社員の違いとは？双方のメリット・デメリットを知ろう！

派遣社員と契約社員。自分がどちらの働き方が向いているのか、疑問に思ったことのある方もいるのではないでしょうか。以下では、派遣社員・契約社員それぞれのメリット・デメリットについて説明します。両者のメリット・デメリットを理解した上で、自分の理想とする働き方はどちらなのか参考にしてください。

契約社員として働くメリット・デメリット

契約社員として働くメリットとしては三点挙げられます。第一に、契約社員の場合、交通費が支給されることが多い点です。契約社員は通常、正社員と同じように交通費が支給されるので、遠方から通う人にとっては大きなメリットといえます。ただし、会社によっては給与に交通費が含まれている場合もあるので、注意が必要です。

第二に、契約社員は正社員として登用してもらえる可能性がある点です。派遣社員とは異なり、企業と直接雇用契約を結んでいるため、働きぶりを評価されれば正社員として雇用してもらえる可能性があります。正社員への登用を目指している方は、その会社で、過去に契約社員から正社員となった実績があるのか、登用されるための社内規定があるかなどを事前に確認しておくのがよいでしょう。

第三に、契約社員は派遣社員よりも多くの業務を担当させてもらえる点です。契約社員は、基本的に正社員と同程度の仕事を行うため、契約時の業務以外の仕事を担当することもあり、スキルアップに役立ちます。

次に、契約社員として働くデメリットとしては、二つあげられます。第一に雇用期間が定められている点です。正社員には雇用期間は定められていませんが、契約社員には雇用期間があります。契約社員の1回の契約期間は3年以内、高度専門職および満60歳以上の方は5年以内が上限です。しかし、契約によっては1年更新や2年更新、6カ月契約の場合もあるので注意が必要です。契約社員の場合、契約満了で更新しないとなれば退社となり職を失うため、不安定であるといえます。

第二に契約満了後は、自分で職探しをしないといけない点です。契約を更新しない場合は、契約満了日の30日前までに会社は予告する義務があるため、最低でも30日前までには通知されますが、自分で新たな職探しをするのは大変です。金銭面でも不安を抱えることになるでしょう。ただし、雇用保険に通算1年以上加入していて同じ会社で3年以上勤務しておらず、会社都合で契約満了となった場合には、失業保険を給付制限なしで受け取れます。また、自己都合で契約満了となった場合は、給付制限つきで失業保険がもらえるので、制度を活用しながら職探しをするのがよいでしょう。

派遣社員として働くメリット・デメリット

派遣社員として働く場合の第一のメリットとしては、派遣契約終了後に自分で職探しをしなくてよいという点です。契約社員の場合は契約が満了した後は自分で職探しをする必要がありますが、派遣社員は派遣会社が自分に合った派遣先を紹介してくれるので、期間満了後の職探しは契約社員よりも容易だといえます。

第二に、派遣社員の場合は、時給や待遇の面について派遣会社が派遣先と交渉してくれるという点です。契約社員の場合は、自分で待遇面の交渉をしなければなりませんが、給与アップなどの交渉は自分ではしにくい場合も多いと思うので、派遣会社が交渉してくれるのは、メリットといえるでしょう。

派遣社員のデメリットとしては、交通費の支給がされない場合が多いことです。交通費の支給は派遣会社によって異なり、別途支給や一部支給してくれる会社もありますが、交通費が時給に含められていることがほとんどなので、遠方から通勤する場合は、事前に派遣会社に交通費の支給についての確認をしておくのがよいでしょう。

第二に、安定した雇用は望みにくいという点です。派遣社員は人材整理の対象にされやすく、安定した雇用を求める方には不向きだといえるでしょう。

派遣社員と契約社員はどちらを選ぶべき？

派遣社員と契約社員のどちらを選ぶべきか決める際に、最大の決め手となるのは、スキルアップのチャンスがあるかないかという点です。

正社員への登用を望む方は、経験やスキルアップが望める契約社員の方が向いています。また、契約社員は同じ企業で5年を超えて勤務をした場合、無期雇用に契約を切り替えることが可能になります。正社員とほぼ同じ条件で勤務できる上に、雇用期間がないので、安定した生活が望めるでしょう。

一方で、気軽に働きたい方は派遣社員が向いているといえます。派遣社員の場合、仕事の不満は派遣会社を通じて伝えられますし、残業や休日出勤もなく、定期的に雇用更新があり辞めやすいです。さらに契約満了後も派遣会社から新しい仕事を紹介してもらうことができます。また、大手企業で働ける機会が多いのも派遣社員の特徴といえます。きれいなオフィスに社員食堂が使える等は大手企業で働く特権といえるでしょう。

派遣社員と契約社員について、それぞれのメリット・デメリットを説明しました。ただ、どちらがよいかは自身がどういった働き方を望んでいるか、による部分が大きいです。派遣社員、契約社員いずれの働き方を選択するか迷っている方は、参考にしてください。