人材派遣と人材紹介は似ているようで違う！双方の特徴とは？

「人材派遣」や「人材紹介」といった言葉を聞いたことありませんか？言葉は似ているように感じるかもしれませんが、仕組みや提供されるサービスには大きな違いがあります。求職活動を成功させるためには、人材派遣と人材紹介の違いを理解しておくことが大切です。そこで今回の記事では、人材派遣と人材紹介の違いについて詳しく解説します。

人材派遣と人材紹介は何が違う？

人材サービスという共通点がある「人材派遣」と「人材紹介」ですが、何が違うのでしょうか？ここでは、人材派遣と人材紹介の違いについて解説します。

人材派遣とは？

人材派遣とは自社で雇用した労働者を、企業に派遣することで利益を得る人材サービスです。人材派遣会社は労働者と雇用契約を結び、人材を求める企業に労働者を一定期間派遣し、企業からその対価を受けとります。その対価の中から労働者に給料が支払われるのが、人材派遣の仕組みです。

人材派遣の形態には「一般派遣」と「紹介予定派遣」があります。一般派遣とは、人材派遣会社と雇用契約している労働者を企業に派遣するサービスです。派遣された労働者は派遣先の企業の指示を受けて業務を遂行し、派遣期間が終わった時点で契約の延長がなければ契約終了となります。

紹介予定派遣とは、派遣先の企業に直接雇用されることを前提とした派遣サービスです。派遣契約の終了後に双方が合意すれば、正社員や契約社員として直接雇用に切り替わります。長期雇用につながる紹介予定派遣を利用すれば、安定した働き方ができるでしょう。

人材紹介とは？

人材紹介とは、人材採用を検討している企業に対して、採用条件に合う求職者を紹介するサービスです。人材紹介会社が企業と求職者の間に入り、お互いのニーズを聞きながら就職を斡旋します。キャリアコンサルタントや、キャリアカウンセラーといったプロのサポートが受けられるのも人材紹介の特徴です。

人材紹介の形態には「登録型」と「サーチ型」があります。登録型とは人材紹介会社に登録している求職者の中から、採用条件に合った人材を企業に紹介するサービスです。一般的な人材紹介の方法で、幅広い職種を取り扱う総合タイプと専門的な職種に特化した専門タイプがあります。

サーチ型とは、ヘッドハンティングやスカウトと呼ばれる人材紹介です。登録の有無に関係なく、広範囲から企業が求める人材を探します。

人材派遣を利用するメリット・デメリット

人材派遣サービスを利用するには、メリット・デメリットについて理解することが大切です。そこで、人材派遣のメリット・デメリットを解説します。

人材派遣のメリット

人材派遣を利用するメリットは、「自由度が高い」「さまざまな経験を積める」「派遣会社に相談できる」ことです。人材派遣には、希望する条件で働けるというメリットがあります。派遣の仕事内容は契約によって決まるため、契約外の仕事をする必要はありません。そのため、ライフスタイルに沿った働き方ができます。

また、自分のタイミングで職種や職場を変えられるので、さまざまな経験を積めることも人材派遣のメリットです。派遣で働くとさまざまな企業や職場を経験できます。さらに、仕事の悩みや不安を人材派遣会社に相談できるのもメリットのひとつです。現場の上司にいえないことを相談できたり、長期的なキャリアプランについてアドバイスをもらえたりするなどのサポートが受けられます。

人材派遣のデメリット

人材派遣を利用するデメリットは「派遣期間が決まっている」「スキルの有無で給料の差が大きい」ことです。人材派遣では派遣期間の上限が決まっているため、長くても3年、平均的には1～1.5年ほどで職場が変わります。派遣先で働きたいと思っても、契約更新されないケースもあるので注意が必要です。

スキルの有無で給料の差が大きいこともデメリットといえるでしょう。未経験者でもできる仕事もありますが、特別なスキルや資格がない場合は給料が低くなります。

人材紹介を利用するメリット・デメリット

人材紹介を利用するメリット・デメリットについても知っておきましょう。ここでは、人材紹介のメリット・デメリットを解説します。

人材紹介のメリット

人材紹介を利用するメリットは、「自分に合う仕事を紹介してもらえる」「個別にサポートが受けられる」「求職活動がスムーズに進む」ことです。人材紹介には、求職者の経歴や希望に沿った仕事を紹介してもらえるメリットがあります。長期的な雇用が前提のため、キャリアプランやライフプランも立てやすくなるでしょう。一般的な転職サイトでは非公開の案件を紹介してもらえる場合もあります。

さらに、専任の担当者のサポートが受けられることも人材紹介のメリットです。履歴書の作成や面接対応などを相談でき、年収など労働条件の交渉をしてもらえます。さらに専任の担当者に、応募先の選別や書類の提出、面接日の調整なども代行してもらえるので、求職活動がスムーズに進められるでしょう。

人材紹介のデメリット

人材紹介を利用するデメリットは、「情報の確認に時間がかかる」「担当者によって左右される」ことです。人材紹介に登録すると、メールなどで求人情報が送られてきます。多くの情報を確認するために、時間がかかることが人材紹介のデメリットです。

他にも、担当者との相性がよくない場合、希望に合わない求人を紹介されたり、必要な情報がもらえなかったりと求職活動が思うように進まない可能性があります。

人材派遣と人材紹介は人材を求める企業と求職者を仲介するサービスですが、この2つの大きな違いは誰と雇用契約を行うのかという点です。人材派遣会社と雇用契約を結ぶ人材派遣に対し、人材紹介では企業と雇用契約を結びます。そのため、働き方も人材派遣と人材紹介では違いがあるのです。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で求職活動を行いましょう。